メディファーマ奈良

菖蒲でリラックス(友の会だより令和4年5月号)

5月5日は「こどもの日」「端午の節句」として親しまれていますが、「薬の日」とも言われています。昔、推古天皇の時代に薬狩りと言って鹿茸(ろくじょう・鹿の角)や薬草を採取する行事があり、その日が陰暦の5月5日だと伝わっています。採取した薬草の中には菖蒲やよもぎなどの香りの強い植物があり、こうした香りのお風呂に入ると疫病や邪気を払い子供の成長と健康をもたらすという風習が今も残っています。

「菖蒲湯」は菖蒲の根や葉を入れて沸かすお風呂で、そのまま入れたり刻んで入れたりします。菖蒲にはアサロンやオイゲノールという精油成分が多く含まれ腰痛や神経痛を和らげたり、特に根は血行促進や保湿効果もあり、香りにはアロマテラピー効果もあります。一つ注意点は、ここで使う菖蒲とは皆さんが良く目にするきれいな紫色の花のついた花菖蒲ではありません。花菖蒲には毒性があり、誤食すると嘔吐や下痢を起こしたり、汁が付くと皮膚炎を起こすこともあるので注意が必要です。菖蒲は花菖蒲とは別の植物で、「葉菖蒲」「匂い菖蒲」と呼ばれたりもしますが、色鮮やかな花は咲きません。

5月5日が近づくとスーパーでも売られています。心身ともにリラックスしてはいかかでしょうか?